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2016年10月31日

Aisia Law Office Newsletter 2016年10月号(Vol.1)

Aisia Law Office Newsletter 2016年10月号(Vol.1)

1.        はじめに

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

このたび、アイシア法律事務所では、各分野のトピックを集めて、Aisia Law Office News Letter 2016年10月号(第1号)を作成いたしました。アイシア法律事務所の弁護士が名刺交換をさせていただいた方を対象に情報提供とご挨拶のために毎月ニュースレターを配信させていただく予定です。

本ニュースレターが皆様の参考になりましたら幸いに存じます。

2.        離婚/男女トラブル:アイシア法律事務所の慰謝料案件の取扱いが増加中

アイシア法律事務所では、慰謝料問題に関する専門ページを作成する等、男女間の慰謝料問題に力を入れております。結果として男女間の慰謝料問題の受任数が増加しており、常時15~20件程度の案件を取り扱っております。

男女間の慰謝料問題は、大きく分けて、(i)婚姻関係があるのに不倫・不貞行為を行った、(ii)婚約破棄をした、(iii)不倫相手と揉めてしまったという3パターンが存在します。アイシア法律事務所では、各パターンについて、かつ慰謝料を請求する側と請求された側で万遍なく案件を取り扱っております。

とくに最近問い合わせが多いのが婚約破棄事案です。婚約破棄の事案では、(i)婚約が成立したか否か、(ii)婚約破棄に至った経緯等によって難しい判断を要します。アイシア法律事務所では、数多くの男女間の慰謝料問題を取り扱うことで得られた知見・ノウハウを活かして、今後も男女間の慰謝料問題に注力していきます。

3.        遺言/相続:相続法改正の中間試案が公表

法務省から、平成28年6月21日に取りまとめられた相続法改正の中間試案(以下「中間試案」といいます。)が公表されました(http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04900291.html)。

中間試案においては、①配偶者の居住権保護、②遺産分割の取扱い、③遺言制度、④遺留分制度、⑤相続人以外の者の貢献に関する配慮の5つの項目について検討されています。

とくに実務上注目される点としては、(i)遺言制度に関して自筆証書遺言を公的機関に保管を委ねる制度の創設、(ii)相続人でない者が特別の寄与をした場合の請求権の創設です。

(i)に関しては自筆証書遺言の保管が実務上問題となっている点を救済するものですが、遺言書の保管をビジネスとしている業界にとって影響が大きいものと推測されます。

また、(ii)に関しては、請求権が認められる者の範囲にもよりますが、長年面倒を看てきたのに相続人でないため相続財産を取得できない方の救済であり、潜在的なニーズが大きいと考えられることから注目されます。

4.        家族信託:後見制度支援信託の利用件数 過去最多6,500件超

最高裁判所事務総局家庭局は、平成28年5月25日付で、平成27年1月から12月における後見制度支援信託の利用件数が過去最多の6,563人とする報告書を公開しました。信託財産額は約2,109億3,500万円であり、信託財産額の平均は約3,200万円とのことです。

後見制度支援信託は、本人の財産のうち通常使用しない金銭を信託銀行等に信託する仕組みです。後見制度支援信託のメリットは、本人の財産を安全・確実に保護できる、後見人の負担を軽減できると説明されています。他方で、後見制度支援信託は、内容の周知不足があり、誠実に業務を行っていた後見人も利用が促されることがあり、現状ではトラブルも生じています。

最高裁としては、後見制度支援信託の活用を促す意向のようですから、今後の後見制度支援信託の利用状況等の動向が注目されます。

5.        不動産:福山雅治さんマンション侵入事件

平成28年5月6日、福山雅治さんのマンションにコンシェルジュの女が侵入した事件が発生しました。東京地裁は、平成28年9月28日、本件について懲役1年、執行猶予3年の判決を下しました。

本件は、マンションの管理者する立場であるコンシェルジュが合鍵を悪用して侵入したという特殊性や、被害者が著名人である福山雅治さんであること等から社会的に大きな注目を浴びました。

アイシア法律事務所の坂尾陽弁護士は、本件に関してメディアの取材を受けてコメントを行いました。週刊現代平成28年6月11号の「高級マンション『薄給コンシェルジュの闇』」においてコメントを行い、平成28年9月9日のテレビ朝日・グッド!モーニングにおいてコメントを放送いただきました。

福山雅治さんマンション侵入事件については、アイシア法律事務所ブログにおいて『福山雅治さんマンション住居侵入罪裁判・坂尾陽弁護士が解説』(http://blog.a-lawoffice.jp/fukuyamamasaharu-mansion)と題して詳しく解説しておりますので、是非ご一読下さい。

6.        労働法:電通過労自殺事件

三田労働基準監督署は、平成28年9月30日、電通の新入女性社員による平成27年12月の自殺を労災と認定しました(以下「電通過労死事件」といいます。)。電通過労死事件においては、女性新入社員が平成28年10月に正式採用されてから、業務上の仕事量が倍増し、平成28年10月9日から11月7日の約1か月間の時間外労働時間が約105時間にのぼったことなどが指摘されています。

過重労働問題に対しては、厚生労働省も問題視しており、平成27年4月には東京と大阪に過重労働撲滅特別対策班(以下「かとく」といいます。)を設置しました。「かとく」は、既に大手靴販売店や安売り量販店等について書類送検をする等の実績がありますが、電通過労死事件の調査も行っております。今後の電通に対する処分等の動向が注目されます。

平成28年10月10日のフジテレビ・めざましにアイシア法律事務所の坂尾陽弁護士が出演し、本件に関するコメントを放送していただきました。電通過労死事件については、アイシア法律事務所ブログにおいて『電通過労死事件で坂尾陽弁護士が「めざましテレビ」から取材を受けました』(http://blog.a-lawoffice.jp/dentsu-karoushi)と題して詳しく解説しておりますので、是非ご一読下さい。

 

7.        企業法務:東京地裁 舞台制作会社の芸能プロダクションに対する損害賠償責任を否定

東京地裁は、平成28年1月25日、舞台公演の主演女優が途中から稽古に参加しなかったため公演を中止せざるを得なかったことを理由として、舞台制作会社とその代表者兼舞台監督(以下「原告ら」といいます。)が、女優とその所属芸能プロダクションに対して約3000万円の損害賠償を請求した事案において、舞台制作会社の請求を棄却しました。

東京地裁は、(i)契約関係は舞台制作会社と芸能プロダクション間にのみ存在するものの、(ii)女優は舞台制作会社に対して、また、女優・その所属芸能プロダクションは舞台監督に対して不法行為に基づく損害賠償義務があり得るとの判断枠組みを示しました。

もっとも、本件では原告らの準備不足と権利関係のずさんな管理に起因して、準委任契約の性質をも有する本件契約の基礎となる信任関係が失われており、女優をその後の稽古に参加させたとしても適法に公演を上演することは法律上も事実上も困難であったとして、女優が稽古に参加しなかったことに帰責事由はなく、正当な理由があるとして原告らの請求を棄却しました。

本判決は、芸能プロダクションと舞台制作会社の間の舞台出演契約の法的性質に関して判断した数少ない裁判例として意義を有します。