会社分割・組織再編を「どんな局面で、どう使うと効くのか」。企業法務サイトで公開している解決事例を、目的別に読み分けられるようまとめました。借入金の整理、カーブアウトM&A、グループ内不動産の集約、株主対立の解消、議決権の確保など、社内の課題感が近いものから読むのがおすすめです。

会社分割・組織再編の全体像と読む順番

この分野の到達ゴールは、「何を守り、何を切り分け、誰と合意を取るべきか」を先に整理して、手戻りの少ないスキームに落とすことです。
読む順番に迷う場合は、次の流れで読むと全体像がつかみやすくなります。

・①資金繰り・借入金が重い(再建)
・②非中核事業を切り出して売却したい(カーブアウトM&A)
・③グループ内に散った不動産をまとめたい(管理効率化・承継)
・④株主同士の対立を、事業の切り分けで収束させたい 
・⑤支配権・議決権を安定させたい(種類株式/自己株取得)

目的別の読み分け

会社分割で借入金と優良事業を分離し経営再建した解決事例
https://a-lawoffice.jp/companycolumn-jirei001-carveout-rehab/
「伸びている事業は守りつつ、借入金や担保の整理を前提に再建したい」方向けの位置づけです。

会社分割+M&Aで非中核事業を売却し売却代金を得た解決事例
https://a-lawoffice.jp/companycolumn-jirei002-carveout-sale/
“分割してから売る”設計で、承継対象や条件整理をしながら資金確保につなげたい場合の参考になります。

不動産賃貸事業を集約する組織再編で管理効率化・節税を実現した解決事例
https://a-lawoffice.jp/companycolumn-jirei003-realestate-consolidation/
不動産が分散していることで起きる管理の非効率を、組織再編でまとめて改善したいケースに向きます。

会社分割で飲食事業と不動産事業を分け株主対立を解消した解決事例(新規公開)
https://corporate-a-lawoffice.com/jirei004-split-shareholders/
対立の根っこが「同じ会社の中に利害の違う事業が同居している」場合に、切り分けで落としどころを作る発想が学べます。
・事業の切り分けで、株主間の“争点”をシンプルにする
・分割後の持株・経営関与の設計が、紛争収束のカギになりやすい

種類株式と自己株取得で支配権を整理し2/3超の議決権を確保した解決事例(新規公開)
https://corporate-a-lawoffice.com/jirei005-classshare-buyback/
「議決権を安定させたいが、相手方の経済的メリットも必要」という局面で、種類株式や自己株取得を組み合わせる考え方が整理できます。
・議決権と経済条件を切り分けて、利害調整の選択肢を増やす
・自己株取得は資金手当・手続・税務が絡むため、全体設計が重要になる

共通の注意点:先に棚卸しすべきこと

・「会社分割すれば借入金が切り離せる」と早合点せず、担保・保証・金融機関との合意ポイントを先に確認する
・承継させる契約(賃貸借・取引基本・リース等)や許認可、従業員の移籍方針を“後回し”にしない(後工程で止まりやすいです)
・株主が絡む案件は、感情論ではなく「評価」「条件」「出口(エグジット)」を言語化して交渉枠組みを作る
※税務の具体的な計算や、業法許認可の個別判断は事案ごとに前提が変わるため、必要に応じて専門家と並行確認するのが安全です。

詳しくは上記の各解説記事をご覧ください。