投資用マンションの売買契約を結んだものの、ローン審査手続を進めるうちに「やはり契約を解除したい」と考える方は少なくありません。しかし、売主から高額な解約違約金(違約金)を請求され、身動きが取れなくなるケースがあります。

本事例では、依頼者様(30代女性)が約500万円の解約違約金を請求されたところ、弁護士がローン審査手続後でも手付解除できることを前提に交渉し、約2週間で支払いを回避できた事例をご紹介します。

執筆者:弁護士 坂尾陽(Akira Sakao -attorney at law-)

  • 2009年 京都大学法学部卒業
  • 20011年 京都大学法科大学院修了
  • 2011年 司法試験合格
  • 2012年 森・濱田松本法律事務所入所
  • 2016年 アイシア法律事務所設立

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事案の概要

相談者 30代女性(個人)
対象 投資用マンションの売買契約
トラブル 売主から約500万円の解約違約金(違約金)を請求
ポイント ローン審査手続後でも手付解除できる前提で交渉(条項の整理・通知方法の工夫)
結果 解約違約金の支払いを回避
解決まで 約2週間

ご相談内容:ローン審査手続後に「約500万円の解約違約金」を請求された

依頼者様は、投資用マンションの購入を強く勧められ、売買契約を締結しました。その後、購入のためのローン審査手続を行ったものの、契約自体を解除したいと考えるようになりました。

ところが、解除を申し出たところ、売主から約500万円という高額な解約違約金を請求されました。

弁護士の対応:手付解除の可否と条項を整理し、内容証明で交渉

ローン特約(融資特約)がある取引でも、実務では「どの条項を根拠に、いつ、どの方法で解除するか」を誤ると、違約金・手付金・仲介手数料の争いに発展しやすくなります。

本件では、売買契約書の内容を確認し、ローン審査手続後であっても手付解除が認められることを前提に、次の対応を行いました。

  • 解除の根拠(ローン特約・手付解除条項等)を整理し、売主側の主張(違約金条項)との関係を踏まえて交渉方針を立案
  • 意思表示の証拠を明確にするため、内容証明郵便で通知
  • 短期間で集中的に交渉し、相手方の理解が得られるように説得

結果:解約違約金(約500万円)の支払いを回避

上記の交渉の結果、依頼者様の主張が全面的に認められ、約500万円の解約違約金の支払いを回避することができました。解決までの期間は約2週間でした。

解決のポイント

  • 「ローン審査手続後=もう解除できない」と決めつけない(条項設計・解除方法によって結論が変わる)
  • 違約金10〜20%など高額請求が出た場合は、早期に争点整理(期限・通知・買主帰責など)を行う
  • 通知は「言った/言わない」になりやすいため、内容証明など証拠化を意識する

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